【消火設備】7.ハロゲン化合物消火設備
ハロゲン化合物消火設備
消火剤(ハロン1301、1211、2402)は、燃焼連鎖反応の抑制の効果により消火を行なう。
もともと航空機搭載用として開発されたものであり、重量容積が小さくても単位容積当りの消火力は大きく、特に液体燃料の火災に対しては消火時間が極めて短い。
その他電気絶縁性が大きく、安定性もあり、揮発性も大きく、放射後に汚損を残さない。
しかしながら、ハロンはオゾン層を破壊する物質のため、代替する物質が開発されておりハロゲン化物消火設備の消火剤としてはHFC-23、HFC-227ea、FK-5-1-12がこれにあたる。
設置場所は、駐車場・電気設備室・通信機室等。
消火剤の種類
【ハロン1301】
【ハロン1211】
【ハロン2402】
【HFC-23】
【FC-227ea】
【FK-5-1-12】
放出方式の種類
【ハロン1301】
全域放出方式・局所放出式・移動式
【HFC-23】【HFC-227ea】
全域放出方式
起動方式
【ハロン1301】手動式又は自動式
起動方式は手動式とすること。ただし、常時人のいない防火対象物・その他手動方式が不適当な場所に限って、自動式とすることができる。
【HFC-23】【HFC-227ea】自動式
HFC-23、HFC-227ea、FK-5-1-12を放射するハロゲン化物消火設備については、その消火特性等から、常時人がいない部分に設置が限定され、全域放出方式で自動起動方式のものに限られている。
また、FK-5-1-12については他の消火剤と比べると沸点が高いことから、消火剤が十分に気化することについて留意する必要がある。
そのため、噴射ヘッドから霧状に噴射させることや防護区画内が著しい低温状態となることを防止するための措置(設置場所の気象条件、防護区画の構造(壁の材質や開口部の数等)等の状況に応じて、断熱材の設置や空調装置による温度管理等を実施)が求められている。